プレイオフでナゲッツに歴史的逆転負けを喫したクリッパーズはドックリバースと袂を分かち、新しいヘッドコーチを探していましたが、ついにティロンルーに決定したようです。
Ty Lue is finalizing a five-year deal to become the next coach of the Los Angeles Clippers, sources tell ESPN.
— Adrian Wojnarowski (@wojespn) October 15, 2020
ルーの契約は1年7mで5年の契約のようです。ルーの他にチャウンシービラップスとラリードリューがアシスタントとして入る予定としています。ただビラップスについてはペイサーズのヘッドコーチの候補にも挙がっており、これがダメだった場合に参加するようです。ドリューはキャブス時代のルーのアシスタントコーチであり、勝手知ったる組み合わせと言うことでしょう。
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・クリッパーズのコーチ選考過程
今回のクリッパーズのヘッドコーチの選考の内情について、TheAthleticのJovan Buha記者が詳細を報じています。
クリッパーズのヘッドコーチの選考の基準は以下のポイントであったとされ、ヘッドコーチの候補者は10名いて、その内5名が真剣な候補者でしたが、ルーはいずれの項目についてもトップか次点であったとのことです。
◇進歩的で革新的な取り組み
◇ハイレベルなゲームストラテジスト
◇2017-18シーズンと2018-19シーズンのような強いアイデンティティを再構築すること
◇若手に力を与え、育成すること
◇ファンが誇りに思うような面白く楽しいプレイのカルチャーとスタイル
・ロッカールームの再構築
クリッパーズは昨シーズン、一貫してケミストリーの構築に苦戦していました。更にプレイオフに入ってからは、真偽はともかくとして、結果が出せないポールジョージに冷たい目が寄せられたとか、ポールジョージとモントレズハレルが言い争いをしたとかチームメイト間の不和の噂も聞かれるようになってしまいました。
この点、キャブス時代のルーはロッカールームのマネジメントに定評がありました。レブロンと上手くいっていなかった前デイビッドブラットHCの後釜としてシーズン途中にヘッドコーチに就任した際に、彼が最初に行ったことはケビンラブとカイリーアービングに自分を犠牲にしてレブロンのチームにすることを要求することでした。今のアービングを見ればこれがいかに至難の業かは想像が付くと思います。
ルーは、レブロンだけでなく多くのスーパースターからもリスペクトをされていることはよく知られています。
・クリッパーズはどう変わるのか?
同記事内においては、ルーはボールムーブメントの改善とペースの高速化を行うとされています。また、ディフェンス面で多くの実践を行い、多くのゾーンカバレッジとピック&ロールスキームに多様性をもたせることを考えているようです。
そして、レナードとポールジョージのプレイタイムを調整し、どの組み合わせのロールプレイヤーが彼らにフィットするのかテストする予定であり、その過程でマンやカベンゲリ、シャメット、ズバッツなどの若手のプレイタイムも増えることが予想されています。
ジョージとレナードの契約が切れる来シーズンは間違いなく、Championship or Bust のシーズンになります。キャブス時代の時のように、ルーには是非ともチャンピオンに導いてもらいたいと思います。